10年ほど前のことですが、とある精密機械メーカーが創立100周年を迎えるにあたり、社内で周年プロジェクトチームを立ち上げることになりました。そのチームの団結感を高める目的で、共通のアイコンとしてのチームマークを制作したことがあります。(当時のコンサルリーダーの自主提案なので、マーク自体は内製しました。)その時は単なる社内向けの広報ロゴでしたが、思いのほかそのマークの評判が良かったため、それをベースに実際の周年ロゴを制作することになりました。(画像①)
諸々の使い勝手と視認性を考え、モチーフ自体は一部変更になりましたが、100thのロゴタイプの部分は、元の形を踏襲しています。とは言え、全体バランスや見た目を再構築してここもブラッシュアップしています。この作業を「ロゴの精緻化作業」と呼んでいます。
作業の前後を比較しやすいように両者のアウトランを色を変えて重ねてみましたが(画像②)、具体的には、筆記体のゼロ部分で、多少ギクシャクした箇所をスムーズにして100の流れを滑らかにしたのと、その斜体に合わせてthの部分も斜めにして調整したのが大きな変更です。色も明るめにしています。
この「精緻化」作業は、どのVIデザイナーでもロゴ制作の時は必ずやっていて、これがあるとないとでは、仕上がりの密度感がまったく違います。納品との兼ね合いもあるので、ある程度の見切りも必要になりますが、店長としては時間が許す限り、ここに神経を注ぐように心がけています。
(下の「いいね!」ボタンおよびコメントを頂けると、投稿モチベーションが上がりますのでよろしくお願いします!)