江戸と言うより文化カテゴリーで無理矢理くくった感じで恐縮ですが、情報網の発達に伴い急速に失われつつある地方の方言の話題を1つ。
店長の出身地は、豪雪とかまくらで名高い秋田県横手市ですが、大学時代のコンパ芸は、地元方言の一人会話でした。最も短い会話として「どさ」「ゆさ」、あるいは「け」「く」などが有名ですね。
秋田弁と言っても、冬の間、雪で数ヶ月閉ざされる土地柄、隣町でも方言が違うことも珍しくはありません。画像①は、秋田の郷土史家の河田氏がまとめた小冊子「秋田弁の相撲番付表」の一部です。ここに掲載の東の横綱「くたんせ(食べなさい)」は、同じ秋田弁でも横手地方の方言だと「け(食いなさい)」となります。豪雪地帯だから、熱を逃がさないためにより口数が少なくなったからでは、とは店長の推測です。笑。
画像②は、その横手地方の方言番付表です。見る度に実に懐かしい感じになり、音楽や写真と同じように、記憶呼び戻しツールの1つとなっています。横綱を始め三役あたりまでは納得の番付ですし、ほとんどは知っている方言ばかりです。これらを組み合わせて会話するわけです。たとえば「ぐぐどこっつさけれ」と言えば、「早くこっちへください」という意味です。
これらの方言も昨今は、TVや動画サイトの広がりで、話すことは元より聞き取れるのも店長クラスが最後の年代かもしれません。とは言えそれすら、たまに同郷の友人と会う時くらいしか口に出てきません。次世代は多分話すこともなくなるでしょう。残念と言いたいところですが、まあ、故郷を遠く離れた身としては、亡くなった祖母あたりから「おめがそただごどしゃべな(お前がそんなこと言うな)」と叱られそうですね・・・
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