昭和生まれシニアデザイナーのデザイン事務所
よろずデザイン処 佐々木商店
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【デザイン】上野清水観音堂の「月の松」

東京上野の杜の中腹に、重要文化財の清水観音堂があります。天海大僧正が江戸時代に寛永寺を創建した時に、京都清水寺を模しただけあって、小規模ながら張り出し舞台も備わっています。当時、この舞台の前には、枝がグルリと円を作った松があって、歌川広重の「上野山内月のまつ」や「上野清水堂不忍ノ池」にも風情ある風景が描かれています(画像①)。

この松は明治の台風被害で無くなりましたが、13年ほど前に復元されました。現在でも広重と同じ画角で、松の円越しに不忍池を望むことが出来ます(画像②)。

・・・とは言え、正直どうでしょうか?復元した努力に水を差すわけではありませんが、どうもいかにもな人工物感が否めません。盆栽のように布で巻いて形を整えているので、よけいそう感じるのかもしれません。

これを見るといつも思い出すのが、長野県の乗鞍高原にある牛留池を散策すると遭遇する、通称「ねじねじの木」です(画像③④)。これも松の木です。佐々木店長も2度ほど行ったことがありますが、見れば見るほど不思議な形で飽きません。と同時に、どう見てもこっちの方が広重の浮世絵の「月の松」に似てなくね?と思ってしまうのは私だけでしょうか。(あくまでも個人的見解なのであしからず・・・(笑)

自然の造形(デザイン)にかなうものはありませんね。

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