【VI】チキンラーメンの色彩商標

2022年3月、日清食品のチキンラーメンの縞模様の配色が、色彩商標に登録されました（画像①）。色彩商標は2014年に追加の新商標で、これが9例目です。おなじみのところではUCCミルクコーヒーやトンボ鉛筆のMONOなどがあります（画像②）。9例目とは言え、色だけで特許を取るので取得のハードルは高めで、このチキンラーメンも出願から3年半かかったと言います。当初の拒絶の理由は、「登録には誰が見てもあの商品だと思うレベルが必要だが、これはまだ色だけでチキンラーメンだと認識出来るまでには至っていない」というものでした。それへの解釈は人それぞれでしょうが、独占権のある登録商標には当然利益が伴うので、特許庁としても慎重にならざるを得ないのでしょう。

ロゴなどの特許のみならず、色彩商標も立派なブランディングの1つですが、アップルやマイクロソフトなどの海外の企業の知財に対する意識の高さに比べ、日本では色彩商標に対する歴史が新しいだけに、図形商標や文字商標などに比べて、まだ試行錯誤しながら審査をしている感じがします。

2014年に改正された商標法で追加されたものには、「動き商標」「ホログラム商標」「色彩商標」「音商標」「位置商標」がありますが、その話はまた後日。（なかでも位置商標なんかはかなりマニアックで店長としては好きですね。笑）

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